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TRPGシナリオ 配布場

クトゥルフ神話TRPGシステムを使ったシナリオを公開しています。一応グロ、精神グロ表現注意です

ゴミ屋敷に棲まう

 

シナリオ名:ゴミ屋敷に棲まう (ごみやしきにすまう) 製作者:ayabumi

 

【はじめに】

こちらは《クトゥルフの呼び声》のTRPGシステムを使用した、現代日本舞台の半クローズドシナリオです。プレイ推奨人数は2〜3人、プレイ時間は5時間以内になります。探索者の選択、行動によって戦闘もあり得ますが基本探索メインで生還脱出を試みるストーリーです。過度のルーニープレイで挑むと、自由落下10mのデストラップにかかる可能性が高くなりますのでご注意ください。

 

【あらすじ】

ある日、探索者の後輩が相談を持ちかけてきた。祖母の様子を見てきてくれと親に頼まれたが祖母の家は近所で悪評高いゴミ屋敷となっていて一人では心細い、ついてきてくれないだろうかと。探索者は後輩の頼みを聞き、一緒にゴミ屋敷を訪れる。後輩が屋敷の中に声をかけると、老婆の抑揚のない返事が。不審に思い、室内を見ると白骨化した老婆の死体を発見する。その時、大量のゴミが雪崩れて出入口を塞いだ。探索者はこの奇怪なゴミ屋敷からの脱出を試みる。

【推奨項目技能など】

・探索者は、成人済の社会人または大学生であることが望ましいです。一応、高校生中学生探索者でもシナリオを進めることは出来ます。
・探索者の持ち物は一般常識の範囲内でご自由にどうぞ。携帯電話・スマホなどの通信機器は地下以外で使用可能ですが、外部から助けを呼ぶことは出来ません。
・舞台となる季節や地域はご自由に。時間制限も特にありません。ただし探索者の行動によってはかなり切羽詰まった状況下で時間に追われる可能性があります、ご注意ください。

推奨技能:《目星》《聞き耳》《説得》or《言いくるめ》or《精神分析》《登攀》《跳躍》《ナビゲート》

 

【シナリオ背景】

ゴミ屋敷の地下には‪ミ=ゴ‬が2匹棲みついています。‪ミ=ゴ‬は鉱石コレクターだった後輩の祖父のコレクションの一つ、成分鑑定不可の未知の鉱石サンプルを入手するためにこの地を訪れました。しかしその時点で祖父は他界して祖母は認知症を患い、コレクションのある屋敷はゴミ屋敷となっていて‪ミ=ゴ‬たちは鉱石サンプルを捜すのに苦労していました。そこへたまたま祖母の様子を見に来た後輩を捕らえたので配下にし、未知の鉱石を捜させるついでに人体実験の被験者の調達も任せています。
後輩はシナリオ開始時すでに脳缶となっていますが、‪ミ=ゴ‬の配下となっている自覚がありません。脳缶の記憶はありますがそれは最近よく見る悪夢だと思い込んでいます。

NPCについて】

《探索者の後輩》
・このNPCの性別年齢などは探索者の年齢性別に合わせて決めてください。探索者にとってはかわいい後輩であり、頼られて悪い気はしないといった一般的な後輩属性でお願いします。
・探索者と敵対するまではお助けNPCとなりますので、ステータス技能は探索者を補うように取得してください。
・‪後輩は祖母の死体発見、ミ=ゴ‬との接触によりキャパオーバーで記憶の欠落と健忘症(不定の狂気)を発症しています。‪ミ=ゴ‬に関することや友人を被験者にしたことなどの、自分に都合の悪い記憶はありません。探索者にそのことを問われても、分からない知らない覚えがないと答えるしかありません。悪夢として見る記憶は脳缶の脳が見聞きしたものだけで、後輩は気色悪い悪夢を見ているという認識です。
・‪後輩がミ=ゴ‬に与えられている指示は『‪ミ=ゴ‬と地下研究室の一切を誰にも話さない』『屋敷内で未知の鉱石を見つけたら‪ミ=ゴ‬へ届けに行く』『人体実験の被験者を定期的に連れてくる』の三つです。

《他脳缶の犠牲者》
・地下室1にて脳缶になっているのは後輩以外4人、後輩の祖母と後輩の友人3人です。脳缶になった犠牲者の身体はゴミ屋敷内に適当に廃棄され腐乱していますので、後輩の祖母を含め犠牲者らを助けることは不可能です。
・後輩の友人3人の脳缶は認知症の祖母の脳缶と一緒に繋げられているため、認知機能が著しく衰えています。探索者の問いに対して正常に受け答え出来る可能性は低く、自身がどういう状況に置かれているかの認識も曖昧です。

《ゴミ屋敷の‪ミ=ゴ‬》
・‪ミ=ゴ‬のステータスはルルブ準拠でお願いします。探索者が明確な敵対行動を取らない限り、彼らは自ら戦闘をすることはありません。
・‪ミ=ゴ‬はゴミ屋敷内に入ることはありません。地下への出入りも庭に隠している出入口で行なっています。

 

【導入】

ある日、探索者の元に後輩から連絡が入る。「どうしても先輩に頼みたいことがある。今度の日曜日に予定を空けてくれないか」と。詳しい事情を聞けば後輩は少し渋りながら「離れて暮らす祖母の様子を見てきてくれと親に頼まれた。だが祖母の家はゴミ屋敷となっていて薄気味悪く1人では行きたくない」と語る。そして「先輩はすごく頼りになる、先輩と一緒なら心強い。だからお願いします」と探索者を持ち上げつつ頭を下げる。探索者は後輩のどうしてものお願いを聞き、後輩と一緒にゴミ屋敷を訪れることになる。


【ゴミ屋敷到着までの事前情報】

・後輩の祖母の住む屋敷は近所で悪評高いゴミ屋敷だが、路地の奥まった場所にあり接地している道も私道のために行政が出張ってくるまでには至っていない。
・後輩の祖母は認知症気味だが家族と折り合いが悪く、未だに一人暮らしをしている。祖母がゴミを集め出し、ゴミ屋敷と化したのは祖父が亡くなってからである。
・後輩の祖父は7年前に他界している。祖父は元大学教授で、その界隈では高名な鉱石コレクターだった。珍しい石をたくさん持っていた、今も屋敷の中にあるはずだがゴミに埋もれて探しようがない。
・ゴミ屋敷周辺には化け物が出る噂がある。ピンク色の巨大な虫(‪ミ=ゴ‬)が空を飛んでいる、化け物を追いかけてもゴミ屋敷の庭で姿がなくなる。
*これらの情報は事前に後輩から直接聞いたり周囲の評判を調べたりして取得出来る話になります。KPは探索者の技能成否で適時情報を与えてください。

・ここ数ヶ月、いちばん仲が良い友人3人の付き合いが悪い。恋人が出来たのか遊びに誘っても返事がない、旅行に行ってるのか数ヶ月会えていない、連絡が取れない。
・最近、夢見が悪い。研究室か手術室のようなところで水槽の中に閉じ込められて、2匹の化け物が自分を観察している夢を何度も見る。気色悪いSF映画のような悪夢だ。
*これら二つの話は後輩の主観です。後輩がゴミ屋敷への道々で雑談のように探索者に語ります。この時点でクトゥルフ知識のあるPLさんは‪ミ=ゴ‬や脳缶を連想させるかと思いますが、探索者の知識に反映させないよう心掛けてください。

 

 【ゴミ屋敷見取図】


*二つ目の見取図はKP用のネタバレ画像です。PLには見せないようにしてください。

《ゴミ屋敷外観他》:砂利道の私道の先に、木製の塀に囲まれた古びた平屋の木造家屋(築30年以上)がある。狭くはない庭がある。塀越しにゴミの山が見える。近づけば近づくほどにすえたような異臭が鼻につく。

《ゴミ屋敷庭》:庭にはいくつか植木が見えるが、枝には中身入りの黒ずんだビニール袋がいくつも掛けられている。家屋をぐるりと囲むように軒に届く高さのゴミの山ガラクタの山が連なっている。玄関脇、縁側近くに大きな水たまりがある。水たまりの水は泥水のようで灰色がかっている。
*玄関脇の水たまりが地下室2、縁側近くの水たまりが地下室1のハッチ口に繋がる。

《ゴミ屋敷内》:ゴミの重量のせいで家屋は歪んでいるために屋敷の全ての窓は動かず外せず、脱出口にはならない。見える床や棚の上にはホコリがたまっていて掃除している気配はない。電灯は点いておらず、屋内は昼間でも薄暗い。

《ゴミの山ガラクタの山》:ぱんぱんに膨らんだゴミ袋が積み重なる山で、隙間を埋めるように古い寝具や古着の端が飛び出している、壊れたテーブルや椅子などの脚も見える。ゴミ袋からは生ゴミの腐汁が滴る。近寄ればゴキブリ、ハエなどの虫がゴミの山を這い回っているのが分かる。

《玄関》:天井の高さまでゴミの山ガラクタの山で埋まっている。玄関出入り口のすりガラスの引き戸は閉まっているが、表からなら力任せに開きそうだ。

《台所》:勝手口のすりガラスのドアを開ければ、ゴミの山の中に人1人が通れそうな道があるのが分かる。入って右側にシステムキッチン、左側に大きな食器棚二つと冷蔵庫がある。システムキッチンと奥の壁の間に隙間があり、床下収納の引き上げ戸が見える。

*床下収納は地下の階段横のハッチ口に繋がる。

《廊下》:50センチ程度の厚さにゴミがたまっている、奥に進むにはゴミをかき分けていかなければならない。茶色やどす黒いシミが壁などあちらこちらにあるのが分かる。廊下から見える範囲の襖戸は全て人1人分通れるぐらいに開いている。

 《和室1・2・3》:それぞれ六畳間。和室1は天井まで完全にゴミで埋まっていて、ゴミは和室1から和室2になだれ込んでいる。和室2は1メートルくらいの厚さのゴミが重なる。和室3にも和室2からのゴミがなだれ込んでいるが比較的ゴミは少なく、色褪せてシミだらけの畳の床が見える。

*‪ミ=ゴ‬が探す未知の鉱石発見場所。

《和室4》:八畳間。室内は肉が腐ったような、屠殺場のような異臭が充満している。ゴミの山はすり鉢状に、壁沿いに積まれている。縁側に出られる障子戸は閉まっている。ぽっかり開いた中央の床には白いコンビニ袋が複数あり、赤黒い汁が漏れ出ている。
*大量のネズミの死体、後輩の友人3人の死体発見場所。

《和室5》:十畳間。和室4同様に室内は肉が腐ったような、屠殺場のような異臭が充満している。ゴミの山はすり鉢状に、壁沿いに積まれている。縁側に出られる障子戸は閉まっている。開いた中央には古ぼけた布団が敷かれていて、掛け布団は中に何かが置かれているのか膨らんでいる。
*祖母の死体発見場所。

 《縁側》《収納》:和室4・5から縁側に出られる。廊下同様にゴミが厚く積もっている。掃出窓が連なり庭が見えるが、ゴミの山で風景は見渡すことは出来ない。収納は多少のホコリはあるものの比較的綺麗で掃除機やモップなど使われなくなった家庭用品が収められている。
《WC(トイレ)》《洗面所》:トイレや洗面所は天井から床までカビがびっしり生えていて、和式の便器や洗面台は黄ばんでいたり黒ずんでいたりする。どちらも水は出て、使用に問題はない。
《浴室》:タイル張りの室内は古く掃除はされていない印象を受けるが、壁や天井にカビや黒ずみなどは見えない。浴槽には泥水のような灰色で濁った水が張られている。シャワーや蛇口から水は出ない。
*浴槽内に地下への階段がある。

【ゴミ屋敷敷地内イベント】

*ゴミ屋敷敷地内は物があふれています。探索者の欲しいものがあれば、対応する場所などで一般常識範囲内に探すことは可能です(台所の包丁、ゴミの山の中から装甲扱いのヘルメットという具合に)。《幸運》《目星》で見つけ、《登攀》《跳躍》《こぶし》で目当ての物の場所にたどり着く掘り起こすなどして多少の難しい行程で会得するようにすればいいと思います。

*ゴミ屋敷内で《聞き耳》を室内の人の有無の判別として使用した場合、足元にいるネズミの鳴き声やゴキブリのカサカサ音、耳元で飛び回るハエの羽音だけしか確認出来ません(#SANc 0/1)。漠然とした《聞き耳》使用は嗅覚の代用技能でニオイの判別、ニオイの元の場所をたどるために主に使うことになります。

 《玄関》《ゴミ屋敷庭》《台所》《廊下》
・ゴミ屋敷に到着すると、後輩は玄関を素通りして庭を通り裏の勝手口に向かいます。玄関の引き戸は力を込めれば一応開くものの、開いた先は大量のゴミがめいっぱい詰まっています。運が悪ければ探索者へと雪崩れてくるでしょう。
・庭にはゴミの山に隠れて玄関脇と縁側近くに大きな水たまりが2つあります。水たまりは泥水のようで灰色に濁っていて底は見えません。探索者が水たまりに近づこうとすれば、後輩が「汚いから触らないほうがいい」と警告を発して止めようとします。
*水たまりは地下、‪ミ=ゴ‬の研究室への出入口です。水たまりの大きさは‪ミ=ゴ‬が難なく通れる程度の直径です。水たまりの水は本物の水はなく、‪ミ=ゴ‬が作った立体映像のようなもので出入口を隠すカモフラージュになります。見える水面に触れても濡れることはなく水音もありません。水たまりに落ちるとゴミ屋敷内を探索せずに直接地下へ行けますが、自由落下10m分のルルブ準拠の落下ダメージをくらいます。

・勝手口にたどり着くと、後輩はドアを開けて屋内に向かって呼びかけます。すぐに老婆の返事がありますが、探索者は《聞き耳》《アイデア》などの技能でずいぶんと抑揚のない声で棒読みだと違和感に気づくことが出来ます。
・後輩は祖母の様子を見に和室5に向かいます。探索者は勝手口で待っていてもいいですし、後輩についていっても構いません。ついていく場合は廊下のゴミの中を安全に歩けたか、待っている場合もゴミの山を崩したりしないかどうか《ナビゲート》《目星》などの技能を使い、失敗した場合はガラス片やゴキブリを踏んだり掴んだりしてHPや正気度を軽く減らしてください。
・台所の床下収納は地下への出入口になります。しかし蓋を開いてのぞき込んでも空っぽの収納があるだけで一見それとは分かりません、水たまり同様‪ミ=ゴ‬のカモフラージュで底の立体映像が敷かれています。《目星》で床下収納の底が不自然に波打っていることに気づいて、不用意に飛び込めば自由落下10mになります。

 《和室5》
・後輩は祖母に声をかけながら布団をめくり、探索者と一緒に布団の中の半ば白骨化した老婆の腐乱死体を発見します(#SANc 0/1d3)。探索者がその場に居合わせなかった場合、腕を引っ張って連れてきます。《医学》で老婆の死体が今さっき死亡した遺体ではなく死後何カ月も経っている、頭蓋内に脳がないと探索者は気づけます。さらに《アイデア》で今後輩が声をかけて返事が返ってきていたのは何だったのか恐怖を覚えることでしょう(#SANc 0/1d2)。
*後輩は以前祖母の死体を発見した記憶がありませんし、一晩経てば忘れてしまいます。そのために何度死体を発見しても悲鳴をあげて恐怖します。

・祖母の死体を確認した後、台所から何かが崩れるような大きな音が響きます。台所に行けば、食器棚二つと冷蔵庫が崩れたゴミの山と一緒に倒れて勝手口を完全に塞いでいるのが分かります。《目星》や実際に《STR対抗》で確認すると食器棚が勝手口にがっちりと嵌まっていて動かないことを知り得ます(*シナリオの都合により絶対に微動だにしないので脱出不可能です)。
*死体発見、脱出不可の時点で警察に通報出来ます。通報して住所を告げると悪戯電話だと決めつけてきて電話を切られます(*認知症の祖母が何度も盗難妄想の勘違い通報したことが原因)。警察の腰は重くエンディングまで動きません。

*以降、脱出のための本格的な探索になります。探索する順番、場所はご自由にどうぞ。《玄関》《WC(トイレ)》《洗面所》《収納》には特に何もありません。

 《和室4》《縁側》
・和室4は床中央の8個のコンビニ袋がいちばんに視界に入ります。袋を開ければ蛆が蠢きあふれ出て、頭がないネズミの死体が大量に入っています(#SANc 1/1d2)。
・和室4の壁沿いのゴミの山に《目星》すると、もぞもぞと動いているように見える場所を見つけます。近づいてさらに《目星》すればベルトのようなものを握った、人間の右手だと分かります(#SANc 0/1d3)。その右手は腐乱していて、もぞもぞしているように見えたのは蛆虫です。ベルトはショルダーバッグの一部分で、バッグの中には身分証(後輩の友人の一人の名前)やサイフなどと書き殴ったような筆跡のメモを見つけます。後輩の友人の名前を《アイデア》で思い出し、見つけた死体の一部分が後輩の友人のものだと気づけます。メモには『化け物は何か珍しい石のカケラを探している けれどこのゴミの山からそんな小さいもの見つかるわけがない!』と書かれています。ゴミの山をもっと探せば頭部だけがない3人分のバラバラ死体を発見出来ますが、その都度正気度を減らすことになります。
・後輩に友人のことを問い詰めても、分からないと困惑するだけです。《精神分析》を使うと恐怖の記憶が蘇り、後輩は一時的発狂表の症状一つを強制的に発症します。後輩の一時的発狂はすぐに治っても構いませんが、根本の不定の狂気(記憶の欠落や健忘症)は治りません。

・和室4、和室5の障子戸を開くと縁側に出ることが出来ます。縁側には特に何もありませんが、障子戸を開くことで庭の縁側近くの出入口にたまたま入ろうとしてたミ=ゴ‬1匹を目撃します(#SANc 0/1d6)。時間経過やタイミングなど特になく、このイベントは探索者が障子戸を初めて開けた時に強制的に起こります。

 《和室1・2・3》
・和室1・2・3をそれぞれ《目星》すると、親指大の石のカケラが収められたシャーレのようなガラスケースを発見出来ます。《幸運》成功で、『19XX/03/05 ○○山洞穴ニテ採取 鉱石 成分鑑定デキズ』とラベルが貼られたガラスケースの中に赤と緑が混じった黒い石が入っているものを見つけます。《知識1/2》《博物学》《鉱物学》の成功でこの鉱石サンプルが今まで発見されたことのない、未知の鉱石だと確信します。
・和室1は完全に、和室2はほとんどゴミの山で埋まっています。鉱石サンプルを《目星》《幸運》で見つけても、安全に手に取るために《ナビゲート》《DEX×5》を振ってください。失敗した時は指先にケガを負いHPを軽く減らしてから取得することになります。また和室3はゴミが少なく、目的の鉱石サンプルが転がっている可能性は低いと思われますので《目星》にプラス補正をし《幸運1/2》の値に減らすことを推奨します。
*後輩に未知の鉱石を見せると、「彼らが探しているものだ、早く彼らに届けてほしい」と言って探索者を浴室へ無理矢理に引っ張っていきます。

 《浴室》
・灰色の濁った水が浴槽いっぱいに溜まっています。探索者が《目星》などで浴槽内を調べようとすれば、後輩が探索者を浴槽内に突き落とします(1d3ダメージ)。灰色の濁った水は水たまり同様、‪ミ=ゴ‬が仕掛けたカモフラージュです。見える水面に触れても濡れることはなく水音もありません。浴槽内には階段があり、屋敷地下まで続いています。
*「会わせたいひとがいる」と言う後輩に連れられて、大人しく浴槽内の階段を下りるとダメージはくらいません。地下に行かなければ脱出出来ずどん詰まりロストで、よしんば庭に出られたとしても未知の鉱石を持っていれば‪ミ=ゴ‬に襲われて探索者の死体から鉱石を奪われ、鉱石不所持の場合は後輩に背後から襲われ水たまりへ突き落とされ自由落下で地下にたどり着く予定です。

【ゴミ屋敷地下(‪ミ=ゴ‬の研究室)見取図】


*二つ目の見取図はKP用のネタバレ画像です。PLには見せないようにしてください。

《階段》:二人が余裕を持って並んで歩ける程度の広さの階段。踊場をいくつか経て地下にたどり着く。壁や床天井などは病院のように白く清潔感があり、光源はないのに薄ぼんやりと明るい。
《廊下》:壁や床などは病院のように白く清潔感があり、光源はないのに薄ぼんやりと明るい。階段横の天井にハッチ口(*台所床下収納に繋がる)がある。地下室1、地下室2へ繋がる開口部がある。

 《地下室1》:三十畳ほどの広さがある。少し眩しいくらいに明るい室内。天井には太いダクト管、床にはコードがたくさん広がっていて壁際に大型の機械がいくつも並ぶ。開口部から入って奥の天井にハッチ口(*縁側近くの水たまりに繋がる)がある。左側の奥に機械に隠れたデスクがあり、一つの円筒状の水槽が置かれている。部屋中央には丸いテーブルがあり、その上には四つの円筒状の水槽が乗っている。
*後輩の脳缶、後輩の祖母と後輩の友人3人の脳缶がある。

 《地下室2》:三十畳ほどの広さがある。少し眩しいくらいに明るい室内。天井には太いダクト管、床にはコードがたくさん広がっていて壁際に大型の機械がいくつも並ぶ。開口部から入って右側の天井にハッチ口(*玄関脇の水たまりに繋がる)がある。部屋中央にはストレッチャーのようなベッドが1台設置されている。

*探索者が地下突入時に‪ミ=ゴ‬2匹がいる部屋。

 《ハッチ口》:‪三ヶ所ある。どのハッチ口も常時開いている。ハッチ口内は光源はないが薄ぼんやりと明るく、ハッチ口より30センチ程度は室内と同じ材質の壁だが、それより先は雑に掘られたような土壁岩壁になっている。地上の出入口まで10mほどの距離(高さ)がある。

【ゴミ屋敷地下イベント】

《階段》《廊下》
・階段は地下から地上へ戻ることは出来ません。地下から階段を上っていけば、途中で階段が天井に埋め込まれているように途切れていることが分かります。探索者は別の出口を探すことになります。
・廊下から《聞き耳》をすれば地下室2から虫の羽音のような音を聞き取ることが出来ます。また廊下から《目星》で地下室1を窺えば室内中央のテーブルの上の円筒状の水槽四つを、地下室2を窺えば室内の‪ミ=ゴ‬2匹を目撃(#SANc 0/1d6)することになります。
*地下室2にいる‪ミ=ゴ‬2匹は、探索者が多少物音を立てようが騒ごうが室内から動きません。‪

 《地下室1》
・地下室1では室内全体、壁際の大型機械、室内中央のテーブルの上の円筒状の水槽四つに《目星》が出来ます。室内全体を見れば天井のハッチ口、機械の向こうにある小さなテーブルとその上に置かれた円筒状の水槽を見つけます。大型機械は現在の人間の科学技術では作成し得ないオーバーテクノロジーの機械だと気づきます(#SANc 0/1)。
・室内中央のテーブルは四つそれぞれの円筒状の水槽内に人間の脳が入っていること(#SANc 0/1d4)、水槽は全てコードで繋がり傍らの黒い箱に何らかの接続が成されていることが分かります。また水槽と箱を繋ぐコードを抜けば、この装置を停止させることが出来るだろうと気づいてもいいです。
・中央の円筒状の水槽に探索者が近づくと黒い箱に幾何学模様が浮かび上がり、数人分の機械音声のような声が聞こえてきます。声は「寝ていた。体が動かない。ここはどこだろうか」と口々に探索者へ尋ねます。ここで《目星》をすると、尋ねる声音に呼応するように水槽内の脳から微かに気泡が立つことに気づけます。さらに《アイデア》成功で探索者はこの水槽内の脳だけの存在が生きていて、こちらを認識して話しかけてきている事実を理解します(#SANc 0/1d2)。
・水槽の脳は「体が動かない。事故にでも遭ったのだろうか。ここは病院か。知っているなら教えてくれ」と探索者が答えるまで繰り返します。探索者はそれに応えても構いませんし、対人技能を使って脳に名前など記憶してる範囲のことを尋ね返してもいいです。脳たちは自分の名前や状況を尋ねられても釈然としない答えを返します(*後輩の友人3人の脳と後輩の祖母の認知症の脳が一緒に繋げられているため)。水槽内の脳たちの処遇をどうするかは探索者が決めてください。
*祖母の死体、後輩の友人の死体を発見した探索者であればこの時点で彼女らの脳ではないかと察することが出来ても構いません。そしてその事実を脳だけの存在へ伝えるか否かは探索者の自由です。身体がとうに腐り、元には戻れないことを知った脳たちは死を望んでしまいます。

 ・部屋の左側、小さなテーブルの上にも黒い箱にコードで繋がれた円筒状の水槽があります。水槽内には人間の脳(後輩の脳)があります(*初めて見る場合は#SANc 0/1d4)が、こちらは話しかけても何も答えません。もっと詳しく調べようと水槽に近づけば、後輩が探索者を突き飛ばします(1d2ダメージ)。後輩は「ダメだダメだ、これは危険なものだ。近づくな。死にたくない。自分のものだ、触るな。やめてくれ。彼らに怒られる。助けてくれ」と支離滅裂にまくし立て始めます。それでも探索者が強引に装置に触ろうとすれば、後輩との戦闘になります。
*後輩のステータスはお助けNPCとして決めたもので構いません。戦闘技能がない場合は《こぶし》初期値で探索者を攻撃します。
・後輩との戦闘で気絶・死亡させた場合、倒れて床に打ちつけられた瞬間に後輩の頭頂部がザクロが開くように弾けます。そして中から指先サイズの白っぽい物体が大量にあふれ、いくつもいくつもこぼれ出してきます。《医学》《生物学》《知識1/2》の成功でその物体がネズミの脳だということが分かります(#SANc 0/1d4)。人体の臓器ではないものが詰め込まれていた後輩が今の今まで一緒に行動をしていた事実に探索者は怖気が走るでしょう(#SANc 1/1d6)。
*後輩は頭が弾けた時点で死亡が確定します、蘇生は出来ません。

・後輩との戦闘を避け、対人技能で落ち着かせて後輩の話を聞くことも出来ます。後輩は自分の脳を前にたどたどしく話します。「夢だと思ってた。信じられないが、夢で見た光景がここにある。化け物に会った。死にたくなかったら言うことを聞け、鉱石サンプルを探して持ってこい、鉱石を持ってきたら助けてやると化け物に言われた」と語り、「他にも何かあった、何か言われた気がするがどうしても思い出せない。だが化け物たちが探しているのは鉱石だから、それさえ渡せばなんとかなるはずだ」とも言います。後輩の話を受けて探索者がどうするかは自由です。
*未知の鉱石を所持せずに地下へ来た場合、‪ミ=ゴ‬と交渉は出来ずに後輩は助けられません。階段横のハッチ口からゴミ屋敷内に戻って再探索することは可能ですが、ハッチ口内を登るには《跳躍》でハッチ口に手をかけて《登攀》に2回連続で成功しなければいけません。

 《地下室2》

・地下室2に探索者が入ると、それぞれ作業をしていた‪ミ=ゴ2匹‬が振り返り近寄ってきます(#SANc 0/1d6)。室内を見渡す余裕があるなら《目星》で入って右角のハッチ口、中央の可動式のベッドに気づいてもいいです。

・後輩が生存している場合、後輩は‪ミ=ゴ‬の話を代弁します。探索者が未知の鉱石を所持していれば「それを渡せ。それを探していた。渡せば助けてやる」と言ってきます。ただその通りにミ=ゴ‬へ鉱石を渡せば、探索者たちのみの生還になります。

・後輩も助けたいと探索者が望んだ場合、ロールプレイでそのことをきちんと示してください。‪ミ=ゴ‬に対して対人技能を使っても構いません。‪ミ=ゴ‬がそれを良しとすれば後輩も生還します。成否の判断はKPにお任せします。

・後輩が死亡していて探索者が未知の鉱石を‪ミ=ゴ‬に渡そうとしない場合、‪1匹が所持する探索者を羽交い締めにしてもう1匹が鉱石を探し抜き取ります。鉱石を渡せば‪ミ=ゴ‬は離れ、探索者は生還します。他探索者が助けに入るなり頑なに抵抗すると、‪ミ=ゴ‬との戦闘になります。また、未知の鉱石を所持していない場合も‪ミ=ゴ‬は探索者に襲いかかります。

・‪ミ=ゴ‬2匹を気絶・死亡させると、五分と経たずに室内中央の天井から液体がぽたりぽたりと降ってきます。探索者は《目星》《聞き耳》でそれに気づき天井から降ってきた水滴が床の一部を溶かした瞬間を目撃し、さらに溶けた部分を中心に溶解が拡大しつつあることが分かります。《アイデア》でここに留まっていると自分も同じように溶けてしまうのではないか、早く脱出しなければ危険だと認識出来ます。

*地下室が溶解するまで10分、地下溶解によりゴミ屋敷の敷地が崩落するまでさらに5分かかるとさせていただきます。一応の目安です、KPが崩落まで何回行動出来ると決めても構いません。

《ハッチ口》

・ハッチ口の真下から上を見上げれば、光が見えます。それが陽光だと技能無しで気づいていいです。

・地下室1、2のハッチ口から地上へ脱出が出来ます。《跳躍》でハッチ口に手をかけ、《登攀》連続2回成功で地上にたどり着くことが出来ます。道具や火事場の馬鹿力での技能プラス補正があっても構いません。失敗した場合、落下ダメージと《跳躍》からのやり直しになります。

 

【シナリオクリア条件】

・ 基本クリア:探索者が地下から脱出し、ゴミ屋敷崩落から生還すること。

・トゥルーエンド:‪ミ=ゴ‬に未知の鉱石を渡して交渉し、後輩を元の体に戻してもらって探索者とともに生還すること。


【エンディング】

《‪生還した場合》

化け物に鉱石を渡した直後、地上にたどり着き慌てて敷地を出ようとした直後(*自力生還した場合)、探索者たちは失神するかのように意識を失った。

次に目を覚ました時には病院のベッドの上だった。医師や看護師の説明によれば、探索者はゴミ屋敷の崩落に巻き込まれて救助隊や警察に助け出されたのだという。警察の事情聴取のうちに探索者は詳しい話を聞く。後輩のこと(*)、ゴミ屋敷の地下に空洞があり普通ならば問題なかったそれが大量のゴミの重さで崩れたこと、身元不明の遺体数体と後輩の祖母らしき遺体が発見されたこと、それから―――。

さまざまなことを聞かされ、または聞かれて時間は過ぎていく。探索者たちは真実を知っている、だが口を噤む。ゴミ屋敷の地下に棲んでいたあの冒涜的な存在のことを誰がどうして話せるものだろうか。

*後輩が死亡した場合は後輩の遺体も発見された、後輩も生還の場合は探索者と同じ病院に入院しているが崩落事故に巻き込まれた影響か記憶が曖昧であることを聞かされます。

《脳缶ロストの場合》

こぽこぽこぽこぽ……。どこか心地よい音に微睡みから意識が浮上する。あれ?今まで何をしてたんだっけ、ここはどこだっけ。考えてみてもなぜだかよく思い出せない。こぽこぽこぽこぽ。音がどこまでも続く、続いていく。もういいや、疲れた眠いと考えることをやめる。また、意識が落ちていく。

探索者は気泡が水面に至る音を聞きながら眠る。ゴミ屋敷の地下に円筒状の水槽が増えた。探索者は新たな住人として、そこに永久に棲まう。

 

【シナリオクリア報酬】

・ 探索者の生還/SAN回復 1+1d6

・‪ミ=ゴ‬に未知の鉱石を渡し、交渉した/クトゥルフ神話技能 3%

・後輩の生還/SAN回復 1d8

 

【あとがき】

お疲れ様でした。これにて、クトゥルフ神話TRPGシナリオ〈ゴミ屋敷に棲まう〉は終了となります。半クローズドということでかなり強引な展開が多々ありますが、ご勘弁願います。

自由落下10mはルーニーを殺すためのトラップではなくミ=ゴ‬の出入口として設定しました、本当です信じてください。‪ミ=ゴ‬は毒ガスに弱いとのことで、それなら不潔なものは苦手なのではないかと想像をこねくり回した結果でゴミ屋敷がシナリオの舞台となっています。

初心者の作った雑で拙いシナリオではありますが、お楽しみいただければ幸いです。



*シナリオの改変はご自由にどうぞ。改変後改変前問わず、当シナリオの自作発言・無断再配布は厳禁です。

*リプレイ化もご自由にどうぞ。ただしシナリオの出展明記は必ずお願いします。リンク表記は任意で構いませんが、シナリオタイトルとシナリオ製作者名の明記だけは徹底してください。

*掲載画像は当シナリオ利用セッションでのみ、引用転載可とさせていただきます。他用途には使用出来ませんのでご注意ください。


2017/04/04 シナリオ〈ゴミ屋敷に棲まう〉公開